■ 再び銀シャリ、ランジェリーピンク、カナ株。

3歳の娘の「夢のご馳走」は銀シャリ。先週友人一家と訪れたUSJで、夢を書き込みましょうという「ドリームカード」を手渡されて。まだ「夢」なんて概念もわけわからん娘に、「なにしたいとか、なにたべたいとか、なんでもいいよ?」と問うと、「ごはん!」という答えが返ってきたのでした。やっぱりか。

そんな娘の銀シャリへの熱い思いを知ってか知らずか、高校時代からの大親友男子が、引っ越し祝いに米をどっさり送ってくれた。福岡の棚田米。力強くてこれが、すごく旨い。むろん娘も憧れの銀シャリが出る夢の食卓に、大満足。どうもありがと!(&男子誕生、おめでとう!!)


10余年にわたるスペイン生活から引き揚げる私たちが日本に持ち帰ったのは、ダンボール8箱の荷物だけだった。というのは、利用した日通のペリカンシーパックという(郵便局の船便よりも)割安なサービスが、ひとりダンボール4箱までの制限だったから。服も靴もほとんどリサイクルボックスに入れてきた*1。鼻血を出しながら集めた書籍も半分以上は、友人たちに引き取ってもらった。帰国後すぐ必要な娘の服やおもちゃ、日本で再購入困難な本やCDやDVD、捨てられない思い出の品。それらを詰めると「3辺の合計150cm以内、重さ30kg以内」のダンボール8箱なんて、すぐにいっぱいになった。

神戸に引っ越して、殺風景な家に、まず、友だちがくれた絵を飾った。バルセロナで知り合った神戸出身の女の子が描いた、祈る女性の姿(ちがうかもしれない。いまは祈っているように見える)。世界的画家を叔父にもつ(関係ないけどね)彼女の作品のなかでもいちばん好きで、一度見てもう惚れ込んでぜひ売ってほしいけどそんなこととても言えないと思ってたら、彼女の方から「これ、もらってほしいの」と差し出してくれた。そんな奇跡で我が家にやってきてくれた、大切な絵。

一昨年、8年にわたるスペイン生活を終えて神戸に帰った彼女と、先週ひさしぶりに再会を果たした。なんせ地元ですものね。これから近くにいられることを喜び、地震のことを訊き、夢を語り、タイ料理に舌鼓。ありがとう、マリルー。これからもよろしくね。


ドアを開けると六甲山を仰ぐ我が家の小さな玄関には、鉄製のフラワーベースが飾られている。牛に似た動物をかたどったその力強い鉄の作品には、いつも、遠く砂漠の風が吹いている。これもスペインで知り合った、埼玉在住の鍛鉄家さんからのプレゼント。たまたま同じ時期に、彼女はチュニジア側から、私はモロッコ側から、サハラ砂漠に足を踏み入れていた、という偶然。あるいは必然。一度しか会ったことがないのに、いつも傍で励ましてもらっている。

神戸に引っ越してまもなくの頃、ピンポンとブザーが鳴ってドアを開けたら六甲山を背景に飛脚の会社のひとが立っていて、うちの3歳の娘を入れたくらいに大きな箱を置いていった。おそるおそる鋏を入れると、段ボールからそれはそれは瑞々しいピンクがこぼれだしてひろがった。現れたのは、両手でようやく抱えられるくらい大きな、シクラメンの鉢。色は、ランジェリーピンク、というらしい。なんてフレッシュな、なんて愛らしい、ピンクなんだろう。送り主は、その鍛鉄家さんだった。

近所のコープリビングでひと鉢298円で買ったミニシクラメンを大事に育てていた娘が、「うわぁ、きれい!」と狂喜乱舞(彼女はほんとに踊りまくる)。以来、明るい窓辺に置かれたその鉢の手入れを担当してくれている。不思議なもので、風のないはずの室内で、時折このシクラメンの花弁が優しく揺れる。砂漠の風なんだろうか。あるいはオアシスのデーツ(ナツメヤシ)に吹く風かもしれない。というか、男前別嬪鍛鉄家・中沢知枝さんが送ってくれる、なんか楽しい波動なのかも。心底ぐらしあす!


昨日は遠くメキシコから、バルセロナで知り合った「兄貴」からのエールのメールが届いた。「カナ株やったら買わしてもらいまっせ」 冗談交じりに提示してくれた○○万円は、いまならうちらの年収に相当するかもしれない金額。筋金入りバルサ(および阪神)ファンの「兄貴」のことだから、「ほなちょうだい」と言えば、どないしてでも出してくれるつもりなんだろう。ありがとう、以外の言葉が思いつきません。実際に会ったの、2、3回やのに。ちょっと泣きそうになる。おい、どこまで優しいんだ!

このところ毎週通っている、三宅接骨院。なんと、内田樹先生が直々にお電話で私のことを伝えておいてくださったことを知る。内田先生に至っては、まだ実際にお目にかかったこともない。ああもう、いったいどこまで、お優しいんだろう。
そしてK1の武蔵や曙も診てこられたという*2三宅先生の施術は、もうもったいないほどにすごくって、私はこのところギックリ腰なんてどこ吹く風で、とても気軽に娘を抱っこしている。夢のよう。さらには、施術の合間の「合気道をするとね、会話の妙がわかるようになりますよ」なんて会話も、まだ「妙」のわからない私にはもったいないほど、勉強になる。そして毎回最後には、帰ろうとする私を呼び止めて、「頑張ってくださいね、応援してますから。できることあったら、なんでも言ってください」と。

もう、みんないったいどこまで、優しいんだよぅ!!(泣)


You know, 世界は愛で動いてるみたいです、やっぱり。
あー、頑張らんとなぁ。



【今日の社長】
 今週末に控えた「事業計画書作成セミナー(実践編)」第2回に向けて、資金計画を詰めているところ。当初、融資は考えていなかったのだが、融資を受けるには1/2〜1/3の自己資金が必要となるため、「いざ本当に金に詰まったときには融資も受けられない」というかなり危機的な状況に一気に陥ることを改めて認識。日常的な業務のうちフローの部分は融資分でまわすくらいではないといけないのかもしれない。……といってるあいだにもどんどん自己資金は減っていってます。USJ、高いぜ!(3歳の子連れには、ね)


▽リファレンス
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・ランジェリーピンク色のシクラメン。写真の倍以上のボリュームがあって、色ももっと瑞々しくて、「そこに乙女がいる!」ってかんじです。

*1: なので、この冬は2枚のニットだけでまわしている。いや、さすがに「まわって」はいない。女性誌で「必見! 一冬2枚の着まわしコーデ」とかやってくんないかな。

*2: ご本人はとくにおっしゃいません。為念。